
英財務省はイングランド銀行(英中央銀行)に対し、債券購入プログラムで見込まれる損失の埋め合わせとして110億ポンド(約1兆8500億円)余りを移管する見通しだ。事情に詳しい関係者が述べた。
この資金移管は財務省が19日公表した「中央政府供給見積もり」の更新版で明らかにされた。「金融機関向け支援-イングランド銀行への支払い」との項目で、新たに111億7500万ポンドの注入が記されている。
この額は半年間の損失を補填(ほてん)するためで、支払いについて議会は24日に議論する見通し。英中銀は量的緩和(QE)プログラムで買い入れた債券の売却を11月に開始する。
英中銀の売却開始を前に金利は急上昇し、英国債価格は大幅に下落した。当初の8億2800万ポンドは既に移管されたという。
イギリスの財務の逼迫さが顕在化しており依然として厳しい。