冬の寒さをしのぐためには暖房器具が欠かせません。特にエアコンとヒーターは、冬場に使用頻度が増える暖房器具の代表的なものといってよいでしょう。
ただ、冬は電気代が1年で最も高くなる季節でもあります。電気代が高騰するなか、暖房はなるべく節約しながら使いたいところ。
では、エアコンとヒーターは、どちらが最も電気代を安く抑えながら使えるのでしょうか?
エアコンの電気代
電化製品の電気代は、使用状況によって消費電力が変わるため、一概に金額を挙げることは困難です。
ただ、製品の品番や説明書には、消費電力と目安となる電気代が記載されている場合があります。
ここでは、それを基に各暖房器具の電気代の目安を算出してみます。なお電気代は、新電力料金目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。
まず、エアコンの電気代からみていきましょう。サンプルとして、パナソニック製の「CS-220CEX」の電気代を参照します。
それによれば、「CS-220CEX」の暖房使用時の消費電力は120W~1230Wです。1時間当たりの電気代の目安は約3.7~約38.1円となっています。
これを1日8時間使用したと仮定すると、1日の電気代は29.6~304.8円です。1ヶ月(30日間)に換算すると、暖房使用時のエアコンの電気代は888~9144円となります。
ヒーターの電気代
ヒーターには石油ファンヒーターやセラミックファンヒーターといった種類がありますが、ここでは、電気エネルギーを熱に変えて温風を出すセラミックファンヒーターを例にとって電気代を算出します。
同じパナソニック製のセラミックファンヒーターで、エアコンの電気代と比較してみましょう。
それによれば、「DS-FWX1200」の消費電力は、温風風量が「1」の出力で1000W、「5」の出力で1200Wです。
1時間あたりの電気代の目安は「1」で約31円、「2」で約37.2円となります。 エアコンと同じように、1日8時間使用と仮定して1日当たりの電気代を算出すると、「1」は248円、「5」は297.6円です。
1ヶ月(30日間)に換算した場合のセラミックファンヒーターの電気代は、「1」は7440円、「5」は8928円となります。
ここまでをまとめると、エアコンの電気代が888~9144円、ヒーターが7440~8928円です。
少なくともこのデータによれば、最小値はエアコンの888円なので、エアコンの方が電気代を抑えながら使える暖房器具だといえそうです。
とはいえ、そのエアコンも使い方によっては、かえって高い電気代がかかってしまいかねません。
そのため、設定温度を上げ過ぎないなど、節電対策をしながら使い続けることが大切です。